30年前に受け取った言葉が、一冊の本になった
30年前に受け取った言葉が、一冊の本になった
『心に紅の旗を立てよ――誰の、何の役に立つ人になるのか』
今回は、私自身の本について書こうと思います。
タイトルは、
『心に紅の旗を立てよ
――誰の、何の役に立つ人になるのか』
です。
電子書籍とPODで出版します。発売予定日は2026年7月23日です。
私は出版社を経営していますので、普段は著者の本を世に送り出す側です。
この「著者メディア」でも、多くの著者との出会いや、その人がなぜ本を書いたのかを紹介してきました。
しかし、今回は私自身が著者です。
この本の始まりは、今から約30年前にさかのぼります。
私は、一人の師から、ある言葉を受け取りました。
「心に紅の旗を立てよ」
初めて聞いたとき、正直、その意味はよく分かりませんでした。
紅の旗とは何なのか。
なぜ、それを心に立てるのか。
しかし、不思議なことに、その言葉は私の中から消えませんでした。
人生の節目節目で、何度も思い出してきました。
そして30年という時間を生きてきた今、ようやく、その言葉が自分の人生と重なって見えるようになりました。
考えてみれば、私は長い間、分かっているのに動けない人間でした。
人一倍調べる。
人一倍考える。
本を読む。
人の話を聞く。
それでも、肝心なところで動けない。
失敗したらどうしよう。
本当にこれでいいのだろうか。
自分にできるのだろうか。
考えれば考えるほど、動けなくなる。
そんな自分がいました。
だから、この本は私が誰かに「こう生きなさい」と教える本ではありません。
30年前に師から受け取った言葉を、自分自身の人生を通して確かめながら、その意味を考え続けてきた本です。
本書では、
理解・信用・実行
という三つの言葉を取り上げています。
人は頭で「分かった」だけでは、なかなか動けません。
自分が理解したことを自分自身が信用し、そして実行する。
この三つがつながって、初めて人は動き出す。
だから私は、
「疑うな! 信じるな! 確かめろ!」
という言葉を大切にしています。
私自身、それを体で経験したことがあります。
父は、太平洋戦争のガダルカナル島の戦いから生還した人でした。
その父は、私に遺言を残していました。
「俺の骨を、ガダルカナルの戦友たちのもとに撒いてくれ」
私は、その遺言を果たすため、実際にガダルカナル島へ行きました。
現地で父の遺骨を撒いたとき、自分でも理由が分からないまま涙が流れました。
そこには、帰ることのできなかった多くの人たちがいる。
その場所に自分の足で立ったからこそ、感じたことがありました。
帰国後、父の手記があることを知りました。
そして私は思ったのです。
「父は、この手記を私の手で出版してほしいのではないか」
それが、私が出版社を立ち上げるきっかけの一つになりました。
もし私がガダルカナル島へ行かず、頭の中だけで考え続けていたら、今の私はいなかったかもしれません。
実際に動く。
自分の目で見る。
自分の身体で感じる。
そして確かめる。
人生には、考えているだけでは分からないことがあります。
動いたからこそ、次の道が見えてくることがあるのです。
そして、30年前に師から受け取った「心に紅の旗を立てよ」という言葉も、私の中で少しずつ意味を持ち始めました。
その先にあったのが、
「私は、誰の、何の役に立つ人になるのか」
という問いでした。
師は、人が生きる目的を「人の役に立つこと」と定義していました。
しかし、誰の役に立つのか。
何の役に立つのか。
その答えは、一人ひとり違います。
全員がリーダーになる必要はありません。
大きな旗を掲げる必要もありません。
誰かを支えることを自分の役割とする人もいるでしょう。
その人には、その人自身の「紅の旗」があるのです。
だから私は、この本を読んだ人に、私と同じ旗を掲げてほしいとは思っていません。
私と同じ生き方をしてほしいとも思いません。
あなたには、あなたの旗がある。
大切なのは、自分の心の声を聴くこと。
自分は誰の、何の役に立つ人になるのかを決めること。
そして、それを心の中だけにしまっておかず、掲げることです。
聴いて、決めて、掲げる。
それが、30年かけて私なりにたどり着いた「心に紅の旗を立てる」ということです。
振り返ってみれば、不思議なものです。
30年前、一人の師から受け取った、たった一つの言葉。
当時の私には、その本当の意味が分からなかった。
それから、いろいろなことがありました。
父を送りました。
ガダルカナル島へ行きました。
出版社をつくりました。
多くの著者と出会いました。
たくさんの本を世に送り出してきました。
そして今、ようやく私は、30年前に受け取った言葉を一冊の本にすることができました。
もしかすると、この本は、
30年前に師からいただいた宿題に、私なりの答えを書いた一冊
なのかもしれません。
もちろん、これが最終的な答えだとは思っていません。
私もまだ、自分の旗を見ながら歩いている途中です。
迷うこともあります。
立ち止まることもあります。
それでも、人生が分からなくなったとき、自分が立てた旗をもう一度見る。
そして、自分自身に問い直す。
私は、誰の、何の役に立つ人になるのか。
『心に紅の旗を立てよ』は、私が30年前に師から受け取った言葉を、今度は次の人へ手渡すために書いた本でもあります。
この本を読み終えたとき、私の言葉を信じる必要はありません。
疑う必要もありません。
あなた自身で確かめてほしい。
そして、あなた自身の心の中にある「紅の旗」を見つけてほしい。
そんな思いで、この本を電子書籍とPODという形で世に送り出します。
あなたは、誰の、何の役に立つ人になりますか。
その問いの先に、あなた自身の「紅の旗」が見えてくるかもしれません。
心に紅の旗を立てよ――誰の、何の役に立つ人になるのか
商品紹介
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