「早くしてよ!」と言わなくても、子どもは動き出すのか
「早くしてよ!」と言わなくても、子どもは動き出すのか
「早くして!」
「何回言えばわかるの?」
子育てをしていると、一日に何度も口にしてしまう言葉かもしれません。
本当は怒りたいわけではない。
本当は子どもと笑顔で向き合いたい。
それなのに、時間に追われ、余裕を失い、気づけば自己嫌悪になる。
そんな経験をした親は少なくないでしょう。著者自身も、その葛藤に寄り添うところから本書を書き始めています。
今回ご紹介するのは、
『「早くしてよ!」を卒業する魔法
~元ディズニーキャストにまなぶ 子どもが自ら動き出す共育メソッド~』
の著者、新井由羽さんです。
新井さんとの出会いは、出版のご相談でした。
最初に印象に残ったのは、質問がとても明確だったことです。
「他社にも相談したいのですが、いいですか?」
そう聞かれたので、私は「もちろん、どうぞ」とお答えしました。
出版は人生の大きな選択です。納得して決めていただくのが一番だと思っているからです。
私は企画や編集についてはお話ししましたが、「ぜひ弊社で」と営業することはありませんでした。
そのため、「今回はご縁がないかな」と思っていました。
ところが、しばらくして新井さんから再びご連絡がありました。
「万代宝書房で出版したいと思います。」
その一言から、この本づくりが始まったのです。
私が新井さんとお会いして感じたのは、「子どもを変えよう」とする人ではなく、「大人の関わり方」を問い続ける人だということでした。
だから、この本は子どもをコントロールするための子育て本ではありません。
親自身が少し楽になり、その結果として親子の関係が変わっていく本なのです。
新井さんは元ディズニーキャストとして、多くの人と接してきました。
そこで学んだのは、「人を動かす技術」ではなく、「人が自ら動きたくなる関わり方」でした。
本書には、その考え方が子育ての場面にわかりやすく生かされています。
印象的だったのは、「すべてのゲストがVIP」というディズニーの考え方です。
子どもだから、大人だからと区別するのではなく、一人の人として向き合う。
この発想は、親子関係だけでなく、人との関わり方そのものを見直すきっかけにもなるでしょう。
また本書では、「正解を教える」のではなく、「考える余白を渡す」ことの大切さも語られています。
「あなたならどう思う?」
その問いかけが、自分で考え、自分で動く力を育てていくのです。
読んでいて感じたのは、この本は子育ての本であると同時に、教育や人材育成、人との接し方を考える本でもあるということです。
「どうすれば相手を動かせるか」ではなく、
「どうすれば相手が自分から動きたくなるか」。
その視点の違いは、とても大きいように思います。
タイトルにもなっている「早くしてよ!」という言葉。
それは子どもへの言葉である前に、親自身の焦りや不安の表れなのかもしれません。
だからこそ、この本は子どもを変える方法ではなく、親自身の関わり方を少し変えてみることを提案しています。
子育てに悩んでいる方はもちろん、先生や保育士、人を育てる立場にある方にも、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。
読み終えたとき、「早くしてよ!」という言葉が、少し違う言葉に変わっているかもしれません。
「早くしてよ!」を卒業する魔法 ~元ディズニーキャストにまなぶ 子どもが自ら動き出す共育メソッド~
商品紹介
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