出版形態ごとの印税の相場は?印税の仕組みと計算方法も解説
出版した本が売れると、著者には印税が入ることは皆さん知っていますよね。しかし、印税の額や印税の仕組みなどについてよく分からない方も多いのではないでしょうか。印税は、出版形態や契約内容、出版社によって大きく異なります。
そこで本記事では、出版形態ごとの印税の相場と、仕組みや計算方法について解説します。本の出版を考えている方は、印税の仕組みを理解したうえで準備を進めていくと安心でしょう。
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目次
印税の仕組み
印税とは、出版社が著作権をもつ人に支払う著作権使用料のことです。出版社から本が出版されるときには、著者が書いた原稿の著作権は著者がもち、原稿の出版権は出版社がもちます。出版社がこの原稿を本にして出版する場合、著者がもつ著作権に対して使用料を払うのが印税です。
印税の種類
印税の支払いには大きく分けて「刷り部数印税」と「売上部数印税」の2つがあります。刷り部数印税は、出版社が本を刷った分だけ支払われる印税で、多くの出版社が採用している支払い方法です。印刷した分の本が売れなかったとしても、本を刷った時点で印税が支払われます。
一方で、売上部数印税は、本が売れた分だけ支払われる印税です。ある一定の契約期間を設け、その間に売れた分だけ印税が支払われます。この売上部数印税では、本が売れなければ、当然ながら印税は入りません。
印税収入0円という事態を防ぐために、5,000部保証がついて7%の売上部数印税が入るといった「保証部数」を設けている出版社もあります。保証部数を設けることによって、売上が悪かったとしてもある程度の印税収入が保証される仕組みです。
どのように印税が発生するのかは、契約の段階で著者と出版社の間で取り決められるのが一般的です。印税収入がどのように入ってくるのかは大事なポイントなので、契約時に必ず確認するようにしてください。
印税の計算方法
一般的な印税の計算方法は「定価×印税率×部数」です。印税率は5~10%の場合が多いですが、条件によって前後します。例として、定価1,000円の本の計算方法を紹介します。
印税率5%の場合 | 印税率10%の場合 | |
1,000部 | 1,000×5%×1,000=50,000円 | 1,000×10%×1,000=100,000円 |
10,000部 | 1,000×5%×10,000=500,000円 | 1,000×10%×10,000=1,000,000円 |
1万部の場合、印税率5%で50万円、10%で100万円の印税となる計算です。
出版形態ごとの印税の相場
出版形態ごとに印税は異なります。ここでは、4つの出版形態ごとに印税の相場を紹介します。
- 自費出版
- 商業出版
- 企業(協力)出版
- 電子書籍
自費出版
自費出版では、著者が出版費用を自己負担して作っているため、基本的には印税は発生しません。ただし、出版社が出版部数を上乗せしたり、増刷したりした場合は印税が支払われます。
また、出版社との契約で、本の売上に応じて「売上還付金」や「売上分配金」が発生する場合もあります。売上還付金の計算方法は「定価×売上部数-経費」です。経費には、流通や配送などにかかった費用が含まれます。出版社や契約内容によって異なりますが、売上還付金は売上の20~50%程度です。
売上還付金は高いと思われがちですが、最初に出版費用がかかっているため、黒字化するには相当数を売り上げなくてはいけません。例えば、出版に200万円の費用がかかったとすると、売上還付金が20%の場合、1,000円の本を10,000冊売ってちょうど200万円となり、かかった費用分が相殺される形になります。
商業出版
商業出版の印税率は5~10%程度です。印税率は、著者の認知度や本のジャンル、内容、出版社によっても異なります。また、重版された際は印税率が上がるのが一般的です。印税は「定価×印税率×部数」で計算されます。
企業(協力)出版
企業(協力)出版の印税率も5~10%程度です。印税率が10%場合、1,000円の書籍を100冊出版しても1万円程度にしかなりません。しかし、そもそも企業出版の目的は「自社のPR」や「ブランドイメージの定着」なので、印税を会社の利益に考えているところは少ないでしょう。
電子書籍
電子書籍の印税は、紙媒体よりも高い場合が多く、売上の35~70%程度です。電子書籍では印刷や流通などに費用がかからないため、印税率が高くなります。主な電子書籍媒体の印税率は以下のとおりです。
- AmazonKindle…35%もしくは70%
- 楽天kobo…20%、45%、70%
- GooglePlayブックス…52%もしくは70%
印税の仕組みや相場は出版形態ごとに異なる
印税の仕組みや相場は、出版形態ごとに異なります。また、出版社や契約内容によっても異なるので、出版を考えている人は契約前によく確認してください。
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