◆「無罪判決の裏で、私が“本を書くしかなかった理由」

◆「無罪判決の裏で、私が“本を書くしかなかった理由」

【速報】「紀州のドン・ファン」事件。
2審でも元妻に無罪判決が出た
2026年3月24日のことだ。

 

この判決報道を見て、私はある一つの出来事を思い出した。

「釣部君、事務所に来ないか?話そうよ」

あの電話が、この本の出発点だった。

 

 

「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家男性の死亡事件。

2021年、元妻が逮捕されたとき、世の中は一斉に“犯人視”へと傾いた。

テレビも、新聞も、SNSも。
まるで結論が出たかのような空気が流れていた。

 

だが、その渦中で、どうしても気になる人物がいた。

ドンファンの長年の友人である沖見さんだ。

私は彼に電話をかけた。
「あの事件、本当はどう思っているんですか?」

すると彼は、少し間をおいてこう言った。

「釣部君、事務所に来ないか?話そうよ」

数日後、私は彼のもとを訪ねた。

 

そこで語られたのは、報道とはまったく違う温度の話だった。

「早貴さんとは何度か会っているけどね。
 そんなことをする人には思えないんだよね。
 わからんけど、やっていないと思うんだよ」

断定ではない。
だが、長年付き合ってきた人間だからこその“感覚”がそこにあった。

そして私は、強い違和感を覚えた。

なぜ、こうした声は報じられないのか。

事件報道は、多くの場合、
「逮捕=犯人視」という流れをつくる。

しかしそれは、本当に正しいのだろうか。

私はこのとき、いくつもの疑問が頭に浮かんだ。

たとえば――

・本当に覚醒剤で死亡したのか?
・どうやって摂取させたのか?
・なぜ逮捕まで3年もかかったのか?
・誰が一番得をするのか?
・この事件は本当に立証できるのか?

 

考えれば考えるほど、
「常識」とされているものが揺らいでいく。

さらに調べていく中で、もう一つの違和感が見えてきた。

それは、
“前提が無視されている”ということだ。

この事件は、いわゆる一般的な結婚とは違う、
ある意味で特殊な関係性の中で起きている。

 

しかし、報道も、識者も、
その前提にはほとんど触れない。

知っているはずなのに、語られない。

なぜか。

そこに、報道の限界があるのではないか。
そう思わざるを得なかった。

 

私は編集者として、
“語られないもの”にこそ価値があると思っている。

私は決めた。

このままではいけない。

有罪か無罪か、それは裁判が決める。

しかしその前に、

「被疑者の人権が守られた状態で、
 公平に裁かれるべきではないか」

そのための材料が、あまりにも不足している。

だったら、自分で出すしかない。

こうして生まれたのが、

 

『紀州のドン・ファンは死んだのか?それとも殺されたのか?』

という一冊だ。

この事件を書きたいのではない。
この“構造”を伝えたかった。

 

この本の特徴は、ただ一つ。

「切り取られていない声」が入っていることだ。

特に第3章では、
40年来の友人・沖見泰一氏へのインタビューを収録している。

テレビではカットされた部分も含め、
そのままの言葉を載せている。

 

そこから見えてくるのは、
事件そのものというよりも、

「どのように物事が語られ、
 どのように切り取られていくのか」

という構造だ。

 

この視点を持つことは、
決してこの事件だけの話ではない。

もし、あなたやあなたの周りで何かが起きたとき、
最初にどう向き合うか。

その“初期対応”は、
結果を大きく左右する。

 

裁判は、これからも続いていくかもしれない。
そして、どのような結論が出るのかは、まだ分からない。

 

ただ一つ言えるのは、
「知っているかどうか」で、見え方は変わるということだ。

もし、今の報道に少しでも違和感を持ったなら。

 

その違和感の先にあるものを、
一度、手に取って、自分の目で確かめてほしい。

 

だから私は、この違和感を“形”にした。
それがこの一冊だ。

紀州のドン・ファンは死んだのか? それとも殺されたのか?

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商品紹介

釣部人裕 (著)   2021年4月29日、各局、また、ネットで、「元妻を殺人などの疑いで逮捕した」との報道が一斉に流れた。そして、案の定、すぐに騒ぎは始まった。 警察や検察が逮捕しただけでは犯人ではない、つまり、「容疑者=犯人」という ことは説明するまでもなく明白なことである。仮に、容疑者が真犯人だったとして も、さらし者…

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