ブランディング・マーケティング・広告は何が違うのか

◆ブランディング・マーケティング・広告は何が違うのか

先日、いい話を聴いた。何となく知っていたことが整理された。

──それぞれが目指しているもの

「ブランディングとマーケティングって、何が違うんですか?」

この質問は、実はとても多く聞かれます。

広告、PR、マーケティング、ブランディング。

どれも“売るための活動”のように見えますが、目指しているゴールは少しずつ違います。

 

 

ブランディングで目指すのは「イメージ」づくり

ブランドという言葉の起源は、

「似たような家畜を区別するために押された刻印」だと言われています。

どこにでもあるものは、どこにでもあるから価値が生まれません。

区別がつかない状態では、たとえ“たまたま良い豚”だったとしても、高く評価されることはないのです。

でももし、

「品質を保証するマーク」がついていて、

食べる前から“おいしい肉だと分かる”状態だったらどうでしょう。

同じ豚でも、評価は大きく変わります。

これが、ブランドの力です。

 

 

ブランドイメージは、接点の数だけ蓄積される

ブランドに対するイメージは、

良いにせよ、悪いにせよ、接するたびに少しずつ蓄積されていきます。

たとえば、こんな体験です。

  • Webサイトで見つけた知育おもちゃ

  • 子どもの発達を考えた、素敵なコンセプト

  • 実際にお店へ行くと、店員さんが子どもにとても親切

  • 家に帰って遊ばせると、子どももよく遊ぶ

  • 気に入りすぎて壊してしまい、問い合わせたら

  • 子どもの安全を第一に、すぐ修理対応してくれた

この一連の体験を通して、

「このブランドは、本当に子どものことを考えている」

というイメージが強化されていきます。

こうして良いイメージが積み重なるほど、

お客さんのロイヤリティは高まっていくのです。

 

 

マーケティングで目指すのは「仕掛け」づくり

マーケティングは、

「仕掛け」あるいは「仕組み」づくりと言ってもいいかもしれません。

もともとマーケティングは、

大量生産した商品を、どう効率よく売るかという発想から始まりました。

しかし、時代とともにその形は変わってきました。

 

 

時代ごとに変わる「売れる理由」

  • いいモノを作れば売れた時代

     → いいモノを作ることに集中すればよかった

  • 欲しいモノが売れる時代

     → お客さんが「何を欲しがっているか」を徹底的に考えた

  • 求めているコトが売れる時代

     → モノではなく、「実現したい状態」を提供する発想へ

さらに、世の中が豊かになるにつれて、

お客さんのニーズはどんどん多様化していきます。

 

 

セグメンテーションから、個別化へ

最初は、

「似たような人が多い」時代でした。

だから、同じ売り方でも問題ありませんでした。

しかし今は違います。

  • 年齢

  • 価値観

  • ライフスタイル

  • 情報の受け取り方

似ているようで、やはり人は一人ひとり違います。

技術の発達も相まって、

同じ商品なのに、人によって見える画面が違う

そんな売り方も当たり前になりました。

 

「買え!」と言わなくても、買ってもらう

マーケティングの本質は、

「どうしたら買いたくなるか」を考え、

購入までのプロセスに、少しずつ仕掛けを用意することです。

うまく設計できれば、

「買え!買え!買え!」と迫らなくても、

人は自然と買ってくれます。

 

 

広告で目指すのは「理由」づくり

広告については、分かりやすいですね。

買ってもらうための宣伝です。

広告は、商売が生まれた時から存在しています。

  • 土用の丑の日にうなぎを食べる習慣

  • 銭湯の壁に描かれた富士山

これらも、元をたどれば広告的な役割を担っていました。

 

 

広告がつくるのは「買う理由」

ここまでの流れで整理すると、

広告が担っている役割は、とてもシンプルです。

広告がつくるのは「買う理由」。

  • 今なら安い

  • 効き目が違う

  • ●●な人はみんなやっている

  • もっと●●する方法

購入の決断を、最後にグッと後押しする。

この“プッシュ力”こそが広告です。

ひっそり営業していては、気づいてもらえません。

買いそうな人がいる場所へ出向き、

「こんな商品があります」「買ってください」と伝える。

それが広告のゴールです。

 

PR/広告/ブランディング/マーケティングの共通点

ここまで違いを見てきましたが、実は共通している点もあります。

 

共通点① ターゲットを明確にすること

誰に向けているのか分からないメッセージは、

誰にも届きません。

PRも、広告も、ブランディングも、マーケティングも、

すべて企業からのコミュニケーションです。

受け取る相手がいて、初めて意味を持ちます。

 

共通点② 一貫したメッセージを送り続けること

バラバラなことを言っていては、

イメージも、信頼も、積み上がりません。

そしてもうひとつ。

PR・ブランディング・マーケティングは、

短期で結果を求めるものではないという点も共通しています。

時間をかけて、少しずつ。

だからこそ、効いてくるのです。

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