◆崩壊する組織

◆崩壊する組織

 
10数年前のやりとり
「釣さんは、●●という団体に入会したらいい」
「えっ、何ですか?そこは、シンポジウムには単発で参加できるし、情報は入るので、会費を払ってまで入会する必要はないと思いますけど…」
「そうじゃないんだ。その団体は、あと少しで、崩壊すると思うから、どうなったら崩壊するか、どうやって崩壊するかを見ておくんだ。いつか、役に立つから…」
「わかりました」
そして、私はその団体の会員になった。
数年後、その団体は、2つ分裂して、双方力が弱くなった。
分裂を機会に、どちらにも入らず離れていった人もいた。
分裂が表面化したのは、代表派と副代表派に分かれていったことだ。
これまでは、力を合わせいたが、少しずつ溝ができていったようだ。
副代表が、代表選に立候補したのだ。これまで、話し合いで代表と副代表が決まっていたが、選挙することになったのだ。
コンセプトや理念を大事にする代表派、組織拡大や目立つことをしようとする副代表派。
人数的、執筆力や資金力も、副代表派の方が多い。
ただ、理論や理念や純粋な思いは代表の方が強い。
私は、代表の理論や理念に賛同していたので、代表派になっていた。
双方、多数派工作に入っていた。
選挙前の読みでは、50%50%だった。
総会では、関係もないのに、私も批判された。私の過去の新聞記事や著作内容が副代表派に気に入らなかったようだ。
やじと怒号が飛び交う総会。
結果、選挙は、委任状を集めていた代表派が勝った。
それに対して、副代表派は、異議を申し立て、総会後も選挙の無効か有効かでもめた。
そこで見たものは、いろいろあった。
・理念・理論から、外れた運営をしようとするを副代表派
・理念・理論に基づいた運営をしようとする代表派。
・そのために、強引な運営をしようとする代表派
・そのために、これまでの慣習を変更していこうとする副代表派
・資金と人数をバックに、代表に辞任を迫る副代表派
 どちらも引かず、結局、分裂した。
 そこに、会員の利益や設立の目的は、どこかへ行ったかのようだった。
 ある意味、いいものを見せてもらった。
「どうなったら崩壊するか、どうやって崩壊するかを見ておくんだ。いつか、役に立つから…」と言われた意味が分かった。
 その後、その視点で、いくつかの組織や団体を見てきた。
 ほぼ同じことが起きていた。
 どんな組織でも、このようなことが起きてくる時、その組織は、弱体化したり、分裂したり、崩壊する。
 崩壊させたかったら、同じことをすればいい。
 数年後に、その組織は団体は崩壊する。
 それがわかるようになった。
 継続・維持させたかったら、上記のことをしない、または、阻止することだ。
対立の原理を知っていれば、こうはならないのに。
戦えば、破滅、合一すれば、生成発展。
私はいくつかの組織に入っているが、
さてどうなるのやら。
 
 

 

 
 
 
 

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