【第4回】 出版塾・出版プロデューサーにもご用心──うまい話には裏がある

【第4回】

出版塾・出版プロデューサーにもご用心──うまい話には裏がある


「出版塾に通えば本が出せる」という甘い誘い

最近、「出版塾に参加しています」「出版プロデューサーにお願いしました」という声をよく耳にします。

出版の夢を後押ししてくれる存在に見えますが、そのすべてが信頼できるとは限りません。

実際に、私のところにも「高額な費用を払ったのに、本が出ない」「出版後のフォローが一切ない」という相談が寄せられています。

今回は、そうした“出版塾”や“プロデューサー”とのトラブルを防ぐために、注意すべきポイントをお伝えします。


✅出版塾・出版プロデューサーが悪いわけではない

まず最初にお伝えしておきたいのは、「すべての出版塾やプロデューサーが悪質なわけではない」ということです。

実際に、しっかりとした指導を行い、著者の力を引き出し、良書を世に送り出しているプロも存在します。

問題は、その見極めが非常に難しいということです。

以下に挙げるような特徴を持つ場合は、特に注意が必要です。


✅よくある“危ない出版塾”や“プロデュース契約”の特徴

1. 高額すぎる契約料(50万円〜100万円以上)

中には、「出版の成功法則を教えます」と言って、100万円以上の契約を提示する塾もあります。

実践的な内容があるなら価値はありますが、実際には「企画書を書かせるだけ」「SNSをやらせるだけ」で終わってしまうケースも。

2. 出版までに何年もかかる

「最終的には出版できます」と言いながら、実際に本が出るまでに3年も4年もかかっている人がいます。

著者としての熱量が高いうちに出版できないのであれば、本来の価値が半減してしまいます。

3. パートナー出版社が固定で、選択肢がない

塾やプロデューサーとセットで動く“提携出版社”があり、最初から出版先が決まっているケース。

しかも、その出版社が自社以外からは情報開示されない、あるいは相場よりも高額であることもあります。


✅契約前にチェックしてほしい3つの質問

  1. この費用は、何にどう使われるのか?

     → 項目ごとに説明できないなら要注意です。

  2. 出版できるまでに、どのくらいの期間がかかるのか?

     → 目安と過去実績が答えられるか確認しましょう。

  3. 出版社は自由に選べるのか?

     → 固定であれば、その出版社の評判も併せて確認が必要です。


✅出版塾よりも大切なもの──「本を出したい理由」

出版は、ビジネスやブランディングのための手段であると同時に、「伝えたいことがある」「誰かの役に立ちたい」という本質的な想いがあってこそ成立するものです。

その原点を共有できる人と出会えるかどうかが、成功のカギです。


私たちは“教育”より“実践”を重視します

万代宝書房では、セミナーや塾形式の勧誘はしていません。

「出すべき本がある人と、対話を通じて一緒に形にしていく」ことを、何よりも大切にしています。

手段としての出版ではなく、「著者の人生そのものに深く根ざした出版」をともに実現したいと考えています。


次回予告:【第5回】

万代宝書房の出版ポリシー──著者と誠実に向き合うために

最終回では、私たちがなぜこのような姿勢で出版に取り組んでいるのか、どんな価値観を大切にしているのかをお伝えします。

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