新たなメッセージを聞く。

それは、「彼の苦痛を癒せ」。

シューレスジョーには、生前、八百長事件で追放されたという挫折があった。

そのために彼は、生きているうちに、野球というものをやり残してしまっていた。

その挫折を埋めるかのように、彼は、過去の著名な選手たちをつれてきて、野球の試合を始める。

自分のやり残したことを精一杯やるために。

それを見ていたキンセラに、最後のメッセージが届く。

それは、「やり遂げるのだ」。

キンセラは、そのメッセージを受けながらも、いますぐ畑を売らなければ、破産して、差し押さえを受けるという、窮地に追い込まれている。

「野球場は手放したくない。しかし、このままだと破産してしまう。」

　そんな迷いがあった中で、彼は最終的に、「やり遂げる」ことを決意する。

　夜のとばりに、もう死んでこの世にいない往年の野球選手が、やり残した野球。

　その野球を見に来る車のライトが延々と続くところで、この映画はラストシーンを迎える。