第3回:クラウドファンディングの種類と選び方

第3回:クラウドファンディングの種類と選び方

 
はじめに―クラウドファンディングの選択が成功を左右する

クラウドファンディングを成功させるためには、自分のプロジェクトに合ったプラットフォームを選ぶことが重要です。出版向けのクラウドファンディングにはいくつかの選択肢があり、それぞれ特徴や支援者層が異なります。

今回は、クラウドファンディングの種類ごとの特徴と、出版に適したプラットフォームの選び方を解説します。

 

クラウドファンディングの主要な種類

クラウドファンディングには、主に4種類の方式があります。それぞれの仕組みと、出版プロジェクトに適した活用方法を見ていきましょう。

  1. 購入型クラウドファンディング(リターン型)

 概要

支援者がプロジェクト成功後にリターン(特典)を受け取ることを前提に資金提供する方式。

特徴

  • 書籍の「先行予約販売」として活用できる
  • リターンの内容を工夫すれば、通常の書店販売では実現しない形の提供が可能
  • 「All or Nothing」(目標額未達成時は資金を受け取れない)と「All In」(未達成でも資金を受け取れる)方式がある

出版向けの活用方法

  • 書籍の限定版・サイン本をリターンとして提供
  • 追加特典(オンラインイベント招待・読者との交流会)をセットにする

主なプラットフォーム

  • CAMPFIRE(国内最大手、多ジャンル対応)
  • Makuake(ビジネス・商品開発向け)
  • Kickstarter(海外向けプロジェクトに強い)

 

  1. 寄付型クラウドファンディング

概要
支援者がリターンを求めずに寄付を行う方式。

特徴

  • 公益性のあるプロジェクトに向いている
  • 教育・社会貢献系の出版に適している
  • 目標額に達しなくても資金を受け取れることが多い

出版向けの活用方法

  • 教育・福祉・地域活性化をテーマにした書籍の出版
  • 学術書や研究成果の書籍化
  • 社会的意義のある書籍の普及活動

主なプラットフォーム

  • READYFOR(日本初のクラウドファンディング、寄付型も強い)
  • GoodMorning(CAMPFIREの寄付型プラットフォーム)

 

  1. 投資型クラウドファンディング

概要
支援者(投資家)がプロジェクトに出資し、成功後に収益の一部を受け取る方式。

特徴

  • 法人向けの大規模出版プロジェクトに適している
  • 書籍販売の収益を投資家と分配するモデル
  • 企業の出版プロジェクトや新規レーベル立ち上げ向け

出版向けの活用方法

  • 出版社が新しいジャンルの書籍をシリーズ展開する際に活用
  • 著者が自社ブランドとして書籍販売をビジネスモデル化する場合

主なプラットフォーム

  • FUNDINNO(日本の投資型クラウドファンディング)
  • Crowd Credit(海外投資案件も多い)

 

  1. 融資型クラウドファンディング

概要
個人や企業が融資を受ける形で資金を調達し、支援者には利息をつけて返済する方式。

特徴

  • 返済が必要なため、事業収益が見込める場合に適している
  • 出版社の資金調達手段として活用可能
  • 企業向けの長期プロジェクトに適した方式

出版向けの活用方法

  • 出版社が新しいレーベルを立ち上げる際の資金調達
  • 大規模な販促キャンペーンを計画するための資金確保

主なプラットフォーム

  • maneo(日本最大手の融資型プラットフォーム)
  • クラウドバンク(投資型・融資型両方のサービスあり)

 

出版に適したクラウドファンディングプラットフォームの選び方

クラウドファンディングを成功させるには、ターゲットやプロジェクトの性質に合ったプラットフォームを選ぶことが重要です。

  1. 読者層に合ったプラットフォームを選ぶ

例えば、日本国内向けの書籍ならCAMPFIREやMakuakeが適しており、海外向けならKickstarterが強いです。

  1. 目標金額とリスクを考慮する
  • 少額資金で出版を目指す場合 → 購入型(CAMPFIRE / READYFOR)
  • 大規模プロジェクトで投資を受けたい場合 → 投資型(FUNDINNO)
  1. 手数料とサポート体制を確認する

プラットフォームごとに手数料(5〜20%)が異なるため、手数料を考慮した目標金額の設定が必要です。

 例:100万円の目標額を達成した場合

CAMPFIRE(手数料17%)→ 受取額 83万円

Makuake(手数料20%)→ 受取額 80万円

 

 

 

 

まとめ|あなたに合ったクラウドファンディングを選ぼう

出版クラウドファンディングにおすすめの選び方

 

 

 

 

初心者には「購入型(CAMPFIRE / Makuake)」が最もおすすめ!
社会的意義のある書籍なら「寄付型(READYFOR)」が有効!

次回:「成功するプロジェクトの共通点と失敗するパターン」

次回は、成功するプロジェクトのポイントと失敗するパターンについて詳しく解説していきます!

 

 

万代宝書房は、着手金なしのクラファンプロデューサーと提携しています。

 

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