Kindle出版のデメリットとは?メリットと合わせて解説!——どんな本が向いている?向いていない?
Kindle出版のデメリットとは?メリットと合わせて解説!——どんな本が向いている?向いていない?
近年、多くの個人作家や企業が Kindle出版(KDP:Kindle Direct Publishing) に参入し、電子書籍市場は急成長しています。
しかし、「Kindleで本を出すべきか?」という問いには、単純に 「YES」 とは言えません。
Kindleに向いている本と向いていない本があり、一度Kindleで出すと 紙の本が出しにくくなるケース もあるのです。
本記事では、Kindle出版のマイナス面を中心に、メリット・デメリットを整理し、どんな本がKindle向きか、どんな本が向かないのか を考えてみます。
Kindle出版のデメリット(マイナス面)
まず、Kindle出版の「落とし穴」とも言えるデメリットから解説します。
1. 価格競争が激しく、安価になりがち
Kindleストアでは、99円〜500円といった低価格での販売が主流です。
特に Kindle Unlimited(KU) の影響で、
「サブスクで読める本を選ぶ読者が多い」「一冊あたりの収益が低くなる」 という傾向が強まっています。
このため、単価を上げにくく、収益化が難しい という問題があります。
2. 収益性が低い
Kindleの印税率は最大70%ですが、
・販売価格が250円以下の場合は 35%印税
・Kindle Unlimitedでは 読まれたページ数(KENP単価0.5円前後)に応じた報酬
となっており、まとまった利益を得るのが難しい のが現実です。
月に100冊売れても、500円の本なら 収益は5万円程度。
しっかりしたマーケティングがなければ、継続的な収益は望めません。
3. Kindle向きではない本もある
Kindleで成功しやすい本 ✅ 短めの実用書(1〜3万文字)
✅ ニッチなノウハウ系(副業・健康・マネー術など)
✅ ストーリー性のあるライトエッセイ
✅ ビジネスパーソン向けの簡潔な指南書
✅ 小説やライトノベル(特にシリーズ展開)
Kindleに向かない本 🚫 ビジュアル重視の本(写真集、イラスト本など)
🚫 図版・レイアウトが重要な本(デザイン書、学習書、技術書など)
🚫 本の形(装丁)に価値があるもの
🚫 ページを行き来しながら読むもの(辞書、ワークブック、研究書など)
🚫 一定のブランド価値を求める本
例えば、「紙の本としての価値が高いもの」や「装丁や紙質を楽しむ本」は、Kindleよりも紙の本のほうが適している でしょう。
4. 一度Kindleで出すと紙の本が出しにくいケースがある
Kindleで一度出版すると、紙の本の販売が難しくなることがあります。
その理由としては、
❌ 電子書籍の価格が安すぎて、紙の本が売れなくなる
❌ Amazonの「独占契約」によって、他の販売方法が制限される(KDPセレクト)
❌ 「Kindleで無料で読めるなら買わない」と思われる
特に 「後から紙の本を出したい」 と考えている場合、最初にKindleで出すことが必ずしも最適とは限りません。
この問題を防ぐためには、
✅ 最初にPOD(プリントオンデマンド)や紙の本を出してからKindle化する
✅ Kindle版を「試し読み用」や「ダイジェスト版」として無料配信する
といった戦略が有効です。
5. 販売は自己責任!マーケティング必須
Kindle本は 「出版しただけでは売れません」。
AmazonのランキングやSEOに依存するため、戦略的な宣伝 が不可欠です。
特に、
📢 SNS(X, Facebook, Instagram)での宣伝
📢 ブログやメルマガでの告知
📢 Amazonレビューの獲得
📢 関連書籍との連携販売
といった施策をしなければ、多くの本の中に埋もれてしまいます。
Kindle出版のメリット(良い点)
デメリットばかりではなく、Kindle出版には多くのメリットもあります。
1. 初期コストがほぼゼロ
・印刷費不要(在庫リスクゼロ)
・修正や改訂が簡単
・販売手数料は売上の30% or 65%(条件あり)
紙の本と違い、出版コストを気にせず気軽に始められる のは大きなメリットです。
2. 誰でも出版できる
出版社を通さずに、個人で出版可能。
特にニッチな分野や個人的なエッセイなど、大手出版社では出しにくいテーマにも対応できます。
3. 世界中に販売できる
Amazonを通じて、日本だけでなく海外市場にもリーチ 可能。
翻訳版を作れば、さらに可能性が広がります。
4. Kindleは「集客ツール」としても使える
Kindle本を活用し、
✅ 専門家としてのブランドを確立
✅ セミナー・コンサル・紙の書籍へ誘導
✅ ブログやSNSの読者を増やす
など、電子書籍以外のビジネス展開にも活用できます。
万代宝書房の視点:Kindle出版の最適な活用法
Kindle出版単体では 価格競争やブランド価値の問題 がありますが、
戦略的に活用することで、デメリットを抑えながらメリットを活かすことができます。
Kindle出版を成功させるポイント
-
Kindleを「試し読み・集客ツール」として使う
→ 低価格または無料で提供し、紙書籍への誘導を行う。 -
KindleとPOD(プリントオンデマンド)をセットで販売
→ 電子書籍と紙書籍の両方を用意し、読者の選択肢を広げる。 -
ブランド価値のある本は、紙の本を先に出す
→ Kindleから先に出すと、紙書籍の売上が落ちる可能性がある。 -
Kindleを「フロントエンド商品」として活用
→ 本業や他のビジネスにつなげるための集客ツールにする。
まとめ
Kindle出版は手軽に始められますが、すべての本に適しているわけではありません。
特に、ブランド価値が重要な書籍や紙の本を出したい場合は、慎重な戦略が必要 です。
万代宝書房では、電子書籍の強みを活かしつつ、紙の本の価値を守る出版戦略を提案しています。
あなたに合った出版方法を見つけ、一緒に価値ある本を世に送り出しましょう!
関連情報