おわりに ~子どもの可能性を広げる指導とは~

おわりに ~子どもの可能性を広げる指導とは~

本書は、皆さまのお役に立てたでしょうか?

私が指導を行ううえでの大前提は、「子どもは大人のミニチュアではない」 ということです。
筋肉や骨格、神経系、言語中枢、運動神経、精神性など、すべてが発達途上にある子どもたちを、型にはめた指導で縛るべきではありません。

現実的には、プロスポーツの予備軍ではない限り、多種多様な子どもたちが一緒に活動しています。
しかし、指導者側の都合で「型にはめた指導」が行われがちです。それは、指導者にとって効率的だからです。
本書を通じて、そのような固定観念を見直し、子どもたち一人ひとりの成長に寄り添った指導のヒントを見つけていただければ幸いです。


「流れ」と「言語」の大切さ

指導を続ける中で気づいたことがあります。それは、「なんとなくの流れ」と「言語の力」の両方が非常に重要 だということです。

例えば、光文社の『第一感-「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』では、次のように述べられています:

「スポーツの世界では、分析していたら運動能力が麻痺する。考えていたら体が動かない。流れが失われるのだ。」

また、『インナーテニス―こころで打つ』や『インナースキー―自然上達への最短距離』では、次のように語られています:

「顕在意識(セルフ1)ではなく、潜在意識(セルフ2)をどう働かせるかが重要。」

これらの考えをスポーツ指導に取り入れることで、「動きは体で覚え、メンタル面は言語で支える」 という方法にシフトしました。その結果、子どもたちの戦績が大きく向上し、何よりも彼らの目が輝き、表情がイキイキとしてきました。


動きと言語、そして認識のズレを知る

私の経験から、「動き」「認識」「言語」は一致しないことが多いと気づきました。
つまり、体の動き ≠ 認識 ≠ 言語 という関係です。

これを理解してからは、指導方法を次のように変えました:

  1. 動きに関しては、言語による説明を最小限にし、体で覚えさせることを重視

    • まず動いて体感させ、それを通じて動きの質を高める。
  2. メンタル面では言語を活用し、感情や思考を引き出す指導

    • 体罰や怒鳴ることを避け、頭で考え、心で感じる方法を用いる。

このアプローチにより、子どもたちの自己表現力が高まり、自信を持ってプレーに取り組むようになりました。


読者の皆さまへ

本書では、私が考える指導の一端しかお伝えできませんでした。
「もっと具体的に知りたい」「自分のチームに合った方法を聞きたい」といったご要望があれば、ぜひご連絡ください。可能な範囲でお答えしたいと考えています。

また、この本を執筆するにあたり、これまで私と一緒にスポーツに取り組み、多くを教えてくれた生徒たちに心から感謝しています。彼らがいなければ、今の私の指導論はありませんでした。


「スポーツを通じて、子どもたちの未来を照らす指導を」
この本が、皆さまの指導やサポートの一助となれば幸いです。

釣部人裕

 

子どものスポーツ指導で絶対押さえたい25のポイント


はじめに

第一条 多くのことを身につけられる年代には、多くのことを伝えることができるコーチが指導をするべきである!

第二条 子どものスポーツは元々遊びの延長である。それゆえ、子どもの指導における練習は楽しくなればならない(mustである)!

第三条 いつ(何歳頃で)、花を咲かせたいのか? 咲かせるべきなのか? を考える!  

第四条「できない」と「子どものために」を考える!

第五条「判断を必要とする状況の設定」と「状況判断」と「フィーッドバック」が仕事    

第六条 スポーツで本能を昇華させているのだ。練習中には大きな声を出せる

第七条 レッテルを貼らない

第八条 「今」が勝負、過去や未来より「今」

第九条 Dream come true!

第十条 指示に従う=良い子、良い選手ではない

第十一条 大人と子どもの動機の違いに注意せよ!

第十二条 練習メニューの組み方

第十三条 フェアプレー精神に学ぶ!

第十四条 「コーチ銀行」と「信頼残高」の話 その1

第十五条 「コーチ銀行」と「信頼残高」の話 その2

第十六条 自分の言葉に気をつけよう

第十七条 「だって…」なし会話

第十八条 聞きたくなる話し方

第十九条 一〇〇〇時間が目安

第二十条 トレーニング原則

第二十一条 信頼できないコーチの条件

第二十二条 イチローに学ぶ

第二十三条 陥りやすいワナ

第二十四条 ミィーティングは人をつくる

第二十五条 スポーツを通じて学んだこと、子ども達に伝えたいこと

番外編 絶対にやっては、いけない指導!

おわりに     

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