児童相談所とはどんな所?3つの主要な役割について詳しく解説

育児の相談を受ける児童相談所の職員

 

虐待やネグレクト、非行に関して報じるニュースが増えるにつれて、児童相談所という言葉は多くの人の耳に入るようになりました。しかし、その仕事内容や役割まで詳しく理解している方は少ないのではないでしょうか。そこで本記事では、児童相談所とは一体どのような機関なのか、そしてどのような役割を担っているのかについて詳しくご紹介します。

この記事を読むための時間:3分

児童相談所とは?

児童相談所とは、子供の安全と福祉を確保し、支援するために、児童福祉法に基づいて設置された自治体の機関です。全国に200ヶ所以上の児童相談所があり、児童に関する問題と日々向き合っています。

 

子供が家庭内暴力やネグレクトといった深刻な問題に直面しているケースはもちろん、保護者が育児に関して悩みや相談がある時にも利用可能です。このように子供たちが健やかに成長し、安心して生活できる社会が実現できるよう、様々な取り組みを行っているところが児童相談所です。

児童相談所の役割3つ

児童相談所では、児童の安全を最優先に考えて子供とその保護者に適切な支援を行います。子供の年齢は、自治体によって若干異なりますが、基本的に0歳から17歳までが対象です。児童相談所が担う役割は、大きく以下の3つに分けられます。

 

  • 指導・措置
  • 家庭や子供についての相談
  • 子供の一時保護

指導・措置

児童相談所は、問題が通報されたら家庭訪問を行い、子供や家族の状況を把握した上で適切な指導・措置を行います。子供や家族の状況を総合的に評価して正しく理解するには、以下のような様々な機関と連携して調査を行うことが重要です。

 

  • 保護者
  • 学校
  • 警察
  • 医療機関
  • カウンセラー
  • 福祉団体

 

課題が把握できたら、その問題に対して適切なアドバイスや教育プログラムを提供し、子供が安心して暮らせる環境を作れるように指導します。ただし、指導を続けても家庭内の状況が改善されず、子供の安全が確保できないと判断することもあります。このような状況に置かれた場合、児童相談所の職員は、子供を児童養護施設や里親へ委託する措置を講じなければなりません。

家庭や子供についての相談

児童相談所では、あらゆる問題に関する相談を受け付けています。以下は、児童相談所に寄せられる相談内容の一例です。

 

  • 児童虐待
  • 子育ての悩み
  • 子供の問題行動
  • いじめ
  • 心身の障害
  • 非行の傾向
  • 生育環境の問題

 

児童相談所では、相談者が抱える悩みや課題を聞いた上で、子育て方法やコミュニケーションの改善策など、必要だと思われるアドバイスを提供します。また、相談者がより適切な支援が受けられるように、専門の機関を紹介することも可能です。

子供の一時保護

子供が危険な状況に置かれていると判断された場合、児童相談所では一時的に安全な環境に保護しなければなりません。具体的な判断基準は様々ですが、虐待やネグレクトが行われているとの通報があったり、児童が家出をして街をさまよっていたりする場合に一時保護が行われます。

 

一時保護所に預けられた児童は、同じような状況の子供たちや児童相談所の職員と一緒に暮らします。この期間中職員は、保護者や様々な機関と密接に連絡を取り合って児童が戻れる環境を整えることも重要な役割です。

子供たちを守るために児童相談所の概要を知ろう

本記事では、児童相談所とは一体どのような機関なのか、そしてどのような役割を担っているのかについてご紹介しました。児童相談所では、大きく分けて「指導・措置」「家庭や子供についての相談」「子供の一時保護」といった3つの役割を担っています。

 

子供の安全や福祉のために欠かせないだけでなく、子育てで悩む保護者にとっても大きな支えになっている機関です。子供たちの未来を守るためにも、児童相談所について正しい理解を持つようにしましょう。

※これらのことが目的通りにできているのか否かは別の問題です。

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